ユーロ紙幣とスペイン・ヨーロッパ憲法国民投票

 

訂正更新2005年2月20日

スペインにおけるヨーロッパ憲法国民投票批准結果 更新2005年2月22日

ヨーロッパ25カ国のヨーロッパ憲法批准・続報 更新2005年64617

Puentefuente 2005年1月

 

半年振りに絵が売れて買ってくれた人から分厚い封筒を受け取り、ありがたきやと、いつものようにプラスチック製の明治神宮・学業成就の神棚の前に奉りお礼を述べてから、その封筒をショルダーバックに入れて、街へと出かけた。もう、何ヶ月前から読みたかった本が欲しくて本屋に入り、その本をカウンターに出してくれた書店主に封筒から一枚の黄色い50ユーロ札を渡した。50過ぎかと思われる本を何千冊と読んだ顔つきの書店主は、この札はユーロではない、と私に告げながら裏側を私に見せてくれたのだった。確かに50とは書いてあるけれど、どこにもユーロの文字がなかった。

という夢を見た。絵が売れて、本を買うまでは失ってしまったけれど、私は夢だとわかって胸をなでおろした。

     2002年元日にユーロ貨幣に変わってから、なんども偽札が横行していると言うのを聞いた。とはいえ、ペセタ紙幣のときも沢山あったし、私はなんどか掴まされたので、偽札の横行状況は変わったものではないけれど、ユーロが出る前には、偽造しにくい紙幣であると豪語していたにもかかわらず、テクノロジーの技術を駆使した偽造札は中々見分けがつかないのか、はたまた、お金をじっくり観察する人など余りないためか、お釣りの勘定を確かめたら、すぐに財布に仕舞ってしまう所為かもしれない。大きなスーパーマーケットなどでは、50100ユーロ紙幣(約6,750円、13,500円)で払うと、偽札感知器で確認してから、おつりをくれる。私は、贋札製造元ではないので、これは偽造紙幣と言われたところが、私の財布から早く偽札が無くなればと望むのでした。初めてペセタ偽札をおつりとして渡され、気がつかないまま他の商店でトマトかなんかを買おうとしたところ、「ごめんね、偽札だからトマトは渡せない」と言われ、近くの銀行に行き、本当に偽札かと聞いたら、実際に偽札だったのである。正真正銘のスペイン銀行発行のお札に取りかえてくれるのか、と聞いたところ、一般の銀行では替えれないと答えが返ってきた。それでは、受け取った人はみんなその偽札を黙って取っておくのか、と聞いたところ、その窓口の紳士は、「使っちゃえばいいんだよ」、と言った。多分みんながやっているのだから、と思いながらも、良心の呵責があり、家族経営で日夜働く小さな自営の商店ではなく、大手の資本主義バリバリで儲けまくってるスーパーマーケットで使うほうが、まだいいかな、とも思った。とにかく疑われるのは嫌なものだ。

    現在では、欧州連合加盟国25カ国のうち12カ国ポルトガル、スペイン、フランス、ベルギー、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、ギリシャ、アイルランド、オランダ、オーストリア、フィンランド)で、各国の旧貨幣をユーロにして生活している。ペセタをユーロに換金する手数料も無く、20万ペセタの給料もそのまま1,200ユーロ。10万ペセタの年金給与月額も600ユーロ。10,000ペセタの電話料も60ユーロ。だから数字が変わるだけでペセタの時と何も変わらないし、一年も経てば、みんな直にユーロで物の価値がつかめるから、慣れですと政府は言っていました。もう、丸々3年が経ったけれど、私も含めて、大方のスペイン人はまずはペセタ換算をしてから、商品の値の価値を察知するのである。考えても見てください。1キロのジャガイモが、貨幣を替える前には150円として、貨幣を替えた日には92銭(ユーロ)となるのです。数字の感覚としては「アラ、安い」ですが、ところが、インフレや異常気象のために市場価格の高騰の影響、便乗値上げをするものが混じって、1キロのジャガイモが1.80ユーロとなります。数字の感覚としては「ちょっと上がったかしら」ですが、実際には倍の値がついています。そんなのは、一つ一つ換算すればいいんだとか思いましたが、何銭まで勘定するのは結構頭がすっきりしていないと暗算も薄れてくるものです。ですから、12ユーロが一日の食事と頭において、スーパーマーケットに買い物に行くと、前には2,000ペセタ(12ユーロ)で充分に美味しい食事が出来たにもかかわらず、なぜか、足が出ます。この12カ国の中で、物価上昇した国はルクセンブルグに続いてスペインであると言う結果も聞きました。外国旅行になれてる人なら、その期間中に、だいたい一日のおこずかいはXXXドルと予定を立てるでしょうし、買うものも数も限られてきますし、旅行が終わればタヒチでは牛乳パックは50円だったけれど、日本では250円だなどと比較する必要が無いのです。自分の国にいてみんな外国人旅行者みたいなものよね、なんてことを肉屋さんの買い物の列に並んでいた奥様達は話していましたが、日常生活で通貨が変わるとこれほどまでに感覚が大きく違うものとは予想もしてなかったのもたしかなことです。

     ユーロ紙幣の額面は、7種類ありそれぞれに色、大きさと図柄が違います。巷にたくさん出ているものは、5,10,20,50紙幣で、100もぼちぼち使われているようです。でも、200500ユーロ紙幣は大金なので、滅多に見かけることはありません。世界中で使われているユーロ紙幣の合計数は80億枚で、もう40万枚以上の偽造札が発見されたそうだ。この割合はスペインの宝くじよりずっと当る確率は高いものである。スペインには、元々、こういった紙幣偽造団の組織はなく、大方が東欧諸国、あるいはまだユーロを使っていないイギリスや、ユーロとは貿易や株式市場以外関わりのない合衆国、コロンビアから入ってくるとも言われています。

ところで、日本銀行券について調べてみたところ、偽造防止対策欄には次のようなことが記されています。

【偽札を作ったり、偽札と知りながらそれを使用した場合は、法律で罰せられます。また、本物の日本銀行券の額面を書き換えたり、切ったりして変造することも、同じように法律で罰せられます。
不審な日本銀行券を見つけたときには、ただちにお近くの警察、または日本銀行までお知らせください。
なお、外国の銀行券の偽造・変造についても、同様に法律で罰せられます。】

日本銀行のホームページより

     ヨーロッパ12カ国ユーロ圏内で、紙幣は統一されていますが、コインの方は各国により、コインの片面のデザインが違います。ちなみにスペインは、1・2ユーロ硬貨はフアン・カルロスI世国王で、102050銭硬貨はドン・キホーテを書いたセルバンテス、そして125銭硬貨はサンティアーゴ・デ・コンポステラの大聖堂の図柄です。時々お隣の国のコインも財布の中に転がり込むことも多く、イタリアのレオナルド・ダ・ヴィンチの「人体のプロポーション」図形のユーロコインや、ボッティッチェリのビーナスの誕生の顔の10銭コイン、フランス共和国の自由・平等・博愛という文字も刻まれたユーロ・コインもあります。

     来月の2月20日に欧州連合国内でスペインは初めての国として、ヨーロッパ憲法を反対するか、賛成するかの国民投票が行なわれます。25カ国各国でこのレフェレンダムEU憲法批准が行なわる予定で各ヨーロッパ連合加盟国政府は、EU憲法条約批准にあたり、国会あるいは国民投票,または両方を選択する権利を持ち、スペインは国民投票にて批准します。その他9カ国がレフェレンダムを実施する予定。訂正更新2005年2月20日。)可決された際にはこの憲法が承認されます。1月上旬においてスペインの約90%の国民は、その草案内容を知らないけれど、投票権のある国民の70%は投票する意思があるとも言われています。日本国民であるわたしには投票権が無いので、端から国民としての義務と責任を掲げて、この新しい憲法の内容を知りたいと言う意欲はありませんが、うっすらと聞いたところによれば、憲法と名乗っているけれども、正確には条約と呼ばれるものであり、各国の憲法が優先され、連合国内において経済的相互援助、警察管区内の相互協力、又労働者及び学生が自由に連合国内で、就業できるという面を強調しています。現在ではヨーロッパ連合加盟国内においては、当然のことながらパスポートを持たなくても、アイデンティティ・カード(内務省発行の写真つき指紋つき)でどこにでも旅行できるわけです。パリとマドリードはまるで、マドリード・バルセローナ間のシャトル便の様であります。ですから働くのも欧州連合加盟国民であれば、加盟国内で労働や留学がスムーズに出来るわけですし、商売も自由と言うわけです。

     ところで、ヨーロッパ連合25カ国は、去年まで15カ国(ポルトガル共和国、スペイン、フランス共和国、ルクセンブルグ大公国、ベルギー王国、オランダ王国、イギリス(グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国)、アイルランド、ドイツ連邦共和国、イタリア共和国、ギリシャ共和国、オーストリア共和国、デンマーク王国、スェーデン王国、フィンランド共和国)でしたが、今年の1月から東欧諸国が大半を占める10カ国が新しく加入しました。(マルタ共和国、キプロス共和国、スロベニア共和国、ハンガリー共和国、スロバキア共和国、チェコ共和国、ポーランド共和国、リトアニア共和国、ラトビア共和国、エストニア共和国)近い将来さらに加盟国が増える予定で、トルコ共和国やブルガリア共和国ですが、トルコの加盟に関しては、意外に思ったのは、ヨーロッパ全体がカトリック及びプロテスタントのキリスト教の国々を占めているのに対して、トルコはイスラム教徒が大半を占めていますし、地中海に面しているとはいえ、中東に属するこの国の加入ということになると、そもそもヨーロッパとはという境界線がどこなのかわからなくなってきます。このままヨーロッパが広がり続けて、ヨーロッパと呼ばれなくなり、世界が一つになったらそれはそれで、平和の観点からして素晴らしいことかもしれません。

ヨーロッパ憲法批准・スペイン国民投票結果2005222日更新)

2005220日に、ヨーロッパ憲法を承認するかと国民に問うたレフェレンダムがスペインで行なわれました。投票率は42,32%。投票しなかった有権者は57.68%。スペイン国籍の有権者が投じた約1,400万票のうち、ヨーロッパ憲法を認めるといった国民は76.73%。認めないと答えた有権者は、17.24%。白紙投票した有権者は6.03%。という結果でした。過去3回のスペイン国民投票の投票率(1976年政治改革77.72%、1978年スペイン国憲法67.11%、1986NATO条約加盟59.42%)と比を見ると国民投票歴代最低の投票率となった。

 

ヨーロッパ憲法制定のためのUE25カ国による批准・続報(2005年516日、64日、617更新)

フランスとオランダの国民投票によるUE憲法批准否定により、16日に話し合われた首脳会談の結果、一年間の凍結に同意し、一年後に論争を再開する予定です。その間各国は、批准することが出来ますが、国民投票を選択した国に関しては、批准について慎重に考える時間を与えるべきであると言う助言もなされました。UE憲法は当初2007年に制定される予定で、各国は2006年の11月までに批准をしなければなりませんでした。

 

フランスの国民投票による否定結果以来、様々な噂や波紋が広がり、UE憲法批准過程における世論の展開も注目されるところです。

ヨーロッパ憲法批准の行われた国々

1.リトアニア  国議会採決  2004年11月11日   仏蘭否定の後でも、リトアニア政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

2.ハンガリー  国議会採決  2004年12月20日   仏蘭否定の後でも、ハンガリー政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

3.スロベニア  国議会採決  2005年2月1日   仏蘭否定の後でも、スロベニア政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

4.スペイン  国民投票     2004年2月20日  仏蘭否定の後でも、スペイン政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

5.イタリア   国議会採決  2005年4月6日    国議会で決議されたもののリーガ・ノルテが国民投票を要求

6.ギリシャ  国議会採決  2005年4月19日    82%のギリシャ国民はレフェレンダムを望んでいる

7.オーストリア 国議会採決  2005年5月11日   25カ国同時のレフェレンダムを希望

8.スロバニア  国民投票  2005年5月11日     スロバキア政府は再度のフランスとオランダでの国民投票を希望

9.ドイツ     国議会採決   2005年5月12日  仏蘭否定の後でも、政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

10.ラトビア   国議会採決  2005年6月2日    仏蘭否定の後でも、政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

11. ルクセンブルグ 国民投票と国議会採決        2005年7月10日

 

 

批准を拒否した国

2.フランス       国民投票        2005年5月29日

3.オランダ       国民投票        2005年6月1日

フランスとオランダの国民投票によるUE憲法否定によって、ヨーロッパ連合形成は大きな崖っぷちに立たされていると言う状況です。ブリュッセル本部では、61617日に、25カ国の代表者による首脳会談を急遽召集しました。一方、イギリスでは、66日に国民投票による批准の取り消しを国会で議決する動きもあります。(64日追加)

 

残りの12カ国の批准は以下のとおり。

 

批准予定のEU諸国

4.ベルギー    国議会採決  2,005年5月19日       連邦国議会で批准されたものの地方議会において決議が残されている。

5キプロス共和国  国議会採決  2005年6月30日 批准日程変更なし

16.デンマーク     国民投票        2005年9月27日

17.マルタ      国議会採決  2005年7月 日付未定 批准日程変更なし

18.エストニア    国議会採決  2005年秋 日付未定 仏蘭否定の後でも、政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

19.ポーランド    国民投票         2005年9月 日付未定 政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

20.ポルトガル    国民投票         200510月 日付未定

21.スウェーデン  国議会採決  2005年12月 日付未定  世論は65%レフェレンダム希望

22.フィンランド   国議会採決  日付未定  政府はUE憲法批准過程を続行することを支持

23.アイルランド 国議会採決 国民投票     2006年日付未定

24.チェコ      未定        2006年6月日付未定  英国の批准予定日未定のままの延期の後過程棚上げ

25.英国       国民投票         2006年春 日付未定 批准予定日未定のまま棚上げ延期

 

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